症例 CASES
消化器
猫のひも状異物(手術の写真があります)

食欲不振と嘔吐を主訴に来院された症例です。詳しくお話を伺うとひも状のものを食べてしまった可能性があったためレントゲンを撮影しました。
赤丸で囲った箇所に異常なガス貯留とアコーディオン状に変位した腸管が確認できます。

丸で囲んだ箇所の腸管がひだ状に変形し、黄色矢印の部分が明るい線状の境界面として認められます。これらの所見は線状異物を誤食した際にみられることが多いです。

臨床所見及び画像検査の結果からひも状異物による腸閉塞の可能性が強く疑われたため緊急手術をおこないました。開腹し腹腔内を確認すると腸管はよじれ、強い炎症を起こしていました。
ひも状異物は複数個所を切開し、異物を短く分割しながら摘出する必要があります。またひも状異物により腸管が壊死してしまうと広範囲の腸管切除が必要になる場合があります。
このように長いひも状のものを誤って飲み込んでしまうと大変なことになる可能性があります。猫ちゃんの身の回りに置かないよう十分お気を付けください。