症例 CASES
消化器
猫の誤食
猫の誤食は命に関わる危険性があり、以下のような症状が現れることがあります。
- 繰り返しの嘔吐
- 急な食欲不振
- おなかを触ると嫌がる
- うずくまって動かない
猫が誤食したものによっては腸閉塞、腸穿孔(ちょうせんこう)、中毒などの重篤な病気を引き起こすことがあります。
特に紐や糸などの長いものは、腸を引きつったり傷つけたりする危険性が高いので注意が必要です。
また、植物やアロマオイルなどは、猫にとって毒性があるものも多く、少量でも中毒症状を起こすことがあります。
猫の誤食を防ぐためには、以下のような工夫が必要です。
- 猫に誤食させないように、食べてしまいそうなものを片付ける
- 猫にとって有害な植物やアロマオイルを家に置かない
- 紐や糸をおもちゃとして与えない
- カーテンや衣類からほつれた糸を切る
もし猫が誤食したときは自己判断での処置はせず、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
急な食欲不振と嘔吐が始まった猫ちゃんのエコー画像です。丸で囲んだ部分に異物を疑う所見が認められました。
開腹し腸管を確認していったところ、異物が小腸内に詰まっていました。
取り出された異物はジョイントマットの断片でした。小さなお子さんのいらっしゃるご家庭ではよく使われていると思われますが、まれにかじって飲み込んでしまう猫ちゃんがいますのでご注意ください。